着たいもの、似合うもの

私が子供の頃、60代はもう”年寄り”という感じの人が多かった気がします。
年齢と共にどんどん地味な服を着て。
今思うと普通に”おばあさん”と呼んでいた人はまだ60代も前半の人だった気がします。
私の祖母も60代で癌が見つかり、”もう歳だから”と手術は避けて、放射線治療のみをした、などと後から聞きました。(まぁでも祖母はその後94まで生きたんですが笑)
アメリカ人の知り合いの写真を見せてもらった時、”おばあさん”がきれいな明るい薄紫のワンピースを着ている姿を見て、すごく驚いたことをよく覚えています。
肌が明るく見えて、とても似合っていました。

現在日本でも年齢を気にせず様々な服が着られますし、いつまでも若々しい人も沢山いて、大げさですが、人生捨てたもんじゃない、楽しまなくちゃ、と思わせられます。

何故こんな話をするかと言うと、洋服に関しては自由で、ひと昔前のように年齢で縛られるようなことも無くなりましたが、着物ではそうでもないのではと感じることも多いからなんです。
私が20代の頃、お年寄りが地味な着物しか着ないのを残念に思っていました。
歳を重ねると肌はやはりくすんできたりしますし、若い頃より逆に地味な、或いは暗い色はだんだん似合わなくなってくる、と思うのです。
ある女優さんが、確か50代だったと思うのですがベージュの落ち着いた柄の着物を着てインタビューで「この色ももうすぐ着れなくなっちゃうから、着てきたのよ。まぁ今でもギリギリだけど笑」と答えていたのが印象的でした。
洋服でも、落ち着いた色合いは若いうちはきれいですが、歳をとって肌がくすむとあまり似合う感じがしなくて、着られなくなった洋服が沢山あります。

着物に関しても、若い頃着た濃紺の生地に桜、などは今の自分には若過ぎる感じがして着られなくなりました。
そんな中、呉服屋さんで気に入ったきれいな藤色の着物を手に取ると、若い店員さんから「この色で大丈夫ですか?鏡の前で当ててみました?」と言われたことがあります。
暗に”派手だから似合わないです”と言われたようでした。
その店員さんは30代くらいでしたが、かなり落ち着いた色合いの着物を着ていました。
似合っていましたが、もう少し若い感じでも良いのでは、と私は思いましたね。
着物だからといって背伸びしたりしなくても(勿論大人っぽくもいいですが)、元気な感じも良いのではと思うのです。

着物を着ている人をそんなに見かけない現在、なるべくなら、こんな着物を着てみたい、或いは年齢がいったらこんな着方がしたい、と少しでも思ってもらえる着方をしたい、とちょっと偉そうですが思っています。

若い人の意外な色の組み合わせも素敵だし、年配の私でもおしゃれを楽しめる、そんな着物の楽しみを色々な年代の人が提示していければ、もっと楽しい!と思うのです。

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千翠珠煌
13歳よりアクションクラブに8年在籍。 19歳より日舞(古典・新舞踊)を始め、師範名取を経て1998年独立。 創作舞踊公演、舞踊指導等。 2017年千翠流舞を発足、国内外問わず舞踊ショー・イベントなどの活動をしている。