自分をアピールする -日舞講師の小話その1ー

私は日本舞踊の授業を担当しています。

日舞講師として、人生の先輩として若い世代に、些細なことかもしれないけれど、何か一つでも参考になることを伝えられたらなとの思いで、一日舞講師の”小話”を書き留めておこうと思います。

自分をアピールする

クラスにそれなりの人数がいると、中には目立ちたかったり、認めてもらいたい気持ちが強い人がいるのも理解できます。

ただ、ふざけたり目立とうとしても、意に反して他の人の迷惑になることもあります。

様々な仕事をするうえで、相手が同じ人間である限り、自分という人間を知ってもらわなければなりません。

どんな人も、初めて会えば全感覚を使って、その人がどんな人か、価値観は一緒か、気が合うか、どんな興味があるか、信用できるのか、様々なことを知ろうとします。

そして付き合っていけるか、一緒に仕事ができるか判断するのです。

仕事などで競争が激しい時でも、何とか自分をアピールし認めてもらう(これは上下関係ではなくお互いに、です)努力をしなければなりません。

ただ、アピールというと大騒ぎしたり目立たなければ、と思うかもしれませんが、そうではありません。

口数の少ない人が無理におしゃべりする必要はありません。

寡黙な俳優がインタビューで、あまり流暢にしゃべれなくとも、ふと笑ったり、照れたり、小さくうなずいたりするのを見た時、人はその人柄を感じることができますね。

大事なのは、黙っていても気配を消すような壁を作って自分を見せないようなことはしない、ということです。

何年たっても本性を見せないのでは、誰もその人を理解することはできません。

どうか、静かでもいいので、壁を作らないでください。自然に自分ができることをしていれば、こういう人だ、と理解してもらえます。

逆に集団の中で明るく大声を出せるようなタイプの人は気を付けなければなりません。

調子に乗って相手を不快にさせる余計な一言を発してしまうことがあります。場を明るくするということはとても高度な技がいるのです。

例えば、撮影が長引いて誰もが疲れている。でもまだ終われない…

こんな時、そこにいる全員がふと口元がゆるみ、一瞬疲れが癒されるような一言を発せる人。

そんな気の利いた(気を配れる)人になるには、相当な年季がいるのではないでしょうか。

天才的な人もいるでしょうけれど、やはり、多少の失敗を経験しながら熟成される技ではないかと思うのです。

少しずつでもいいので、自然に自分らしさを出せるように、アピールできるようになっていってください。

 

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千翠珠煌
13歳よりアクションクラブに8年在籍。 19歳より日舞(古典・新舞踊)を始め、師範名取を経て1998年独立。 創作舞踊公演、舞踊指導等。 2017年千翠流舞を発足、国内外問わず舞踊ショー・イベントなどの活動をしている。