個性あふれる実技試験ー日舞講師の小話その9-

恒例の期末試験

今週は先週に引き続き、期末テスト週間。
日本舞踊の授業はグループフォーメーションが完成しましたが、試験は生徒ひとりひとりを採点します。
皆で協力して折角できたフォーメーションですので、そのまま踊ってもらいました。
ということはグループの人数分踊らなければならないということ。
まぁ秋の芸術祭での披露もありますので、練習も兼ねられていいですよね。
さて、試験ですが、最終授業でもまだ振りが怪しい生徒もいて、不安でしたが、何と全員が一生懸命覚えてきてくれました。
上手下手は勿論ありますが、その子なりに頑張った、ということがよくわかる良い試験だったなぁと嬉しくなりました。

個性が見える動き

大勢での授業ですので、技術的クオリティは個人稽古のようなわけにはいきませんが、そうすると技術でごまかすことのできない、精神的な部分がよく見えてきて、大変興味深かったです。
先日心が身体を作る、みたいなブログを書きましたが、真実だなぁと実感したのです。
気持ちがストレートに出る子もいれば、冷静に俯瞰して動きつつ、でも指導されたことはやろうと努力している子、気持ちが身体の中で止まっていて、動き自体はおとなしい子、苦手意識があるけど何とか周りについて行こうとしている子、さりげなく動いているのに、自然と注目してしまう不思議な子もいました。

考え方、向き合い方も伝わる

彼等はまだ高校生になったばかりで未熟な存在ではありますが、本当に様々な個性、アプローチを見せてくれて飽きることがありません。
試験が終わって彼等には
「あなた方は、自分の身体を使う以外にも様々なツールで表現していく人たちだと思うけれど、どんな表現をするのでも誠意を持って取り組んでほしい。それは相手にも必ず伝わるものだから」と話しました。

大した話をしなくても”この人、いい”とか”なんだか嫌な人だ”とかわかるものです。
隠しても伝わる。
どうかいい加減なことを平気でやるような習慣はつけないでほしい、と切に願います。

そして最後に「前期はこれで終わりです。気持ちよく授業ができて、感謝します。また、後期頑張りましょう」と挨拶しました。
生徒たちを受け持った幸せを感じる瞬間です🥰

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ABOUT US
千翠珠煌
13歳よりアクションクラブに8年在籍。 19歳より日舞(古典・新舞踊)を始め、師範名取を経て1998年独立。 創作舞踊公演、舞踊指導等。 2017年千翠流舞を発足、国内外問わず舞踊ショー・イベントなどの活動をしている。