試行錯誤の時間が踊りを理解する近道となる

部活動などは勿論大勢で練習するということもありますが、長い時間であったり、(今大変問題になっていますが)毎日であったり、土日も休み無しということもあります。

これは大勢を一度に同じレベルにする為、また効率よく同じ動き、技量にしたい、という目標によく合っています。

個人レッスンは芸事であれば比較的短時間なことが多いですね。

ピアノ、バイオリンなども30分くらいと記憶しています。

短時間では、技術を一気に引き上げるというわけにはいきません。

ではなるべく長時間教えてくれる所が良い?

個人レッスンは、技術(精神や表現なども含めて)を教えます。

教えますが、これを体得するのは自分自身です。

つまり、次のレッスンまでに教わったことを表現できるように自分で練習しなければなりません。

できた、と思っても、次のレッスンで「いや、もっとこうして」「こういう感じ」などと直されれば、また次のレッスンまでに自分なりに完成させていく。

この試行錯誤する時間がとても大切なのです。

どうしてもできない、理解できない謎を次のレッスンで明らかにしていく。

悩んだ時間があってこそ、「ああ、そういうことか!」となり、その実感が確実に自分の力となるのです。

わからずに言われた通りできるようになることだけに気が向いてしまうと、いつまでたっても自分の意志で進んでいけません。

理解できれば先に進むヒントになり、さらに自分で解決できるようになります。

そして”こうなるはず!”と予想してみてまた直されれば、すぐに”なるほど!”と理解することができます。

一人で考え、実行する時間があると、個性も生まれます。

学ぶことは基本真似をするところから始まりますが、自分の意志が入ることによって自然に個性が生まれるのです。

ただしこれは無意識の中で作り出されることであると思ってください。

最初から”自分の個性”などと意識してしまったら先生の真似をしなくなってしまいます。

成長できなくなるのです。

以前のブログで「身体表現を学ぶということ」にも書いていますが、個性を意識するのは技術を身に着け、理解した後の話です。

自分の個性、などは全く意識せず、しかし先生の教えを自分なりに考え、工夫して何度も繰り返し練習しましょう。

受け身で教わるのではなく、主体的に教わりましょう。

そうすると本番にも強くなりますよ。アクシデントに負けなくなります。

本番に強くなるには、実は教え方にもちょっとした工夫があるのですが、それはまた次の機会にしましょう(笑)

自習しなければならない、というのは大変ではありますが、だんだん慣れます。

そういう習慣がつくのも習い事をするメリットですね!

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千翠珠煌
13歳よりアクションクラブに8年在籍。 19歳より日舞(古典・新舞踊)を始め、師範名取を経て1998年独立。 創作舞踊公演、舞踊指導等。 2017年千翠流舞を発足、国内外問わず舞踊ショー・イベントなどの活動をしている。