読み聞かせと独り言

私は絵本が大好きです。

そう自覚したのは、子供が生まれてからですが、人の成長も興味深かったですね。

最初の絵本は、確か4歳の子が考えたお話で、賞に選ばれて絵本になったというもの。

ベビーカーを押して本屋に行き、その絵本をめくって、”へー、小さい子供でもこんなの考えられるんだ”と感心して、さ、帰ろ、とした時。

娘がその本に手を伸ばし、泣き出したのです。

“えっ、欲しいの?まだおしゃべりもまともにできないのに?”

話せなくても理解しているんですね。

どうぞ、とかだめよ、とか単純なことしかわかっていないのかと思っていましたが、読み聞かせると場面ごとにすごく嬉しそうな顔をします。

いつしか私が絵本にのめり込み、声色を変え、緩急をつけ、演じる喜び?を感じるようになりました。

私はもともとそんなに社交的なタイプではありません。

でも、対等に喋れない子供と1日中一緒にいる、というのはかなりのストレスになりました。

私はまだしゃべれない子を相手に1日中ひとりでしゃべっていました。

実はもとより独り言の多いタイプ💦でしたが、子供を抱いていることで、堂々と独り言が言える、というか。

童謡を口ずさんだり、子供の思いを代わりに「ふー暑い!」と言いつつ「本当だねぇ」なんて感じにずっとしゃべっていました。

そうすると、子供も同じトーンで「ふー」と暑そうに答えていました。

歌う時には手振りなどを見せていたせいか、よちよち歩く頃になると、メロディが聞こえると踊り出すようになりました。

様々な早期教育が唱えられていますが、何が正解かわかりません。

私の知り合いに5人の子持ちがいますが、全員全く違う個性。

この子たちを見ていると、親が”こうやって育てた”なんて言うのは、ちょっと傲慢な気がするのです。

人としての道は教えなければならないと思いますが、

その子の行く道はその子が決める。妨げてはいけない。

それだけではないか。

あとは、この子が私を親として選んで来てくれたと信じて、私のできることをするだけ。

そう考えると大分気楽になって、気に入った絵本を好きなだけ読み、好きな歌を歌って踊っていました。

親が楽しそうにしていると、子供も楽しいと感じると思います。

そうすると、きっとこれからも楽しい、と信じてくれるのでは。

親も人生を楽しみましょ♪

 

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ABOUT US
千翠珠煌
13歳よりアクションクラブに8年在籍。 19歳より日舞(古典・新舞踊)を始め、師範名取を経て1998年独立。 創作舞踊公演、舞踊指導等。 2017年千翠流舞を発足、国内外問わず舞踊ショー・イベントなどの活動をしている。