日本舞踊のそもそもの始まりは、お稽古事
芝居小屋で観る歌舞伎役者の舞踊や唄は、恐らく最大の娯楽だったのでは、と想像します。
“あの”踊りが良かった、”あの”唄、歌ってみたい、三味線をやってみたい、と庶民が憧れるのはわかる気がします。
現在でも、好きなアーティストの歌を歌う、踊りを真似する、ギターを弾きたい、と大勢の人が憧れ、練習したりしています。
江戸時代は踊りが上手だとお嫁に行くチャンスも増えたと聞きます。
日本舞踊は歌舞伎舞踊を真似る、お稽古事として発展してきたのですね。
踊りをお仕事にする
ところで私は10代の頃から役者を目指したこともあり、そこから踊りに転向するにあたって、踊りを見せるお仕事をしたい、と思っていました。
ですから、上達するためには古典から新舞踊から様々な曲をお稽古しましたし、舞台も沢山出演しました。
ただ、長じてこの状態を俯瞰すると、
古典(歌舞伎舞踊)を踊り発表するだけでは、お稽古事の範疇を出ないのでは、と思い至ります。
これには反対される多くの方がいるのを承知で、申し上げますが、この考えのきっかけは、大きな流派の先生から言われたことでした。
「歌舞伎役者が踊る歌舞伎舞踊(古典)だけが本物。何なら教えてあげましょうか?」
歌舞伎役者は男性しかなれません。
その人たちが踊るものだけが本物だとすると、女の私はいくら足掻いても本物にはなれない、ということです。
まぁでも勘違いしてはいけない、と思うのですが、私にそうおっしゃった方も女性でした。
この方の師匠は歌舞伎役者で、本物かも知れませんが、その人から習っているからと言ってその人は女性ですから、決して本物にはならない、ということですよね。
私は、曲がりなりにも舞踊家を目指すのなら、真似事でなく、自分の踊りを見せたい、と思いました。
歌舞伎役者さんのように、踊りを見せてお金をいただくプロになりたい、と思ったのです。
そうするには、同じ古典をただ披露するわけにはいきません。
古典ではない日本舞踊を見せる
自分なりの踊りを完成させて、観たいと思っていただけるようになりたい。
楽しんでいただける踊りを作りたい。
現在、やっと発表会だけでなく、「千翠流舞ショー」として入場料をいただき、お客様に踊りを楽しんでいただけるようになりました。
基本踊りたい曲ですが、如何に面白く飽きさせないショーにできるかを常に考えています。
終演後のお客様の反応、アンケートは本当に貴重でありがたく参考にさせていただいています。
日本舞踊はもっとわかりやすく、もっと面白い、楽しいものです。
それをもっともっと伝えていけたら、と強く願っています。
関連ブログ「日本舞踊は娯楽作品でありたい」も是非ご覧くださいませ♪
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