習い事をしている子供に対する親の役割

先生を差し置いて指示する母親

以前幼稚園などで募集をして、4回ほど日本舞踊を体験して、振付を覚えて舞台で発表するワークショップを開催したことがあります。

練習は広い部屋でやりましたが、鏡が無いので子供達と対面に立ち、教えることに。私の後ろには付き添いの母親たちが座って見守っていました。
初めての動きを見て、曲のメロディに合わせて踊る、というのは大人でもとても大変なことです。
子供たちは楽しそうに動いていましたが、その動きに満足できない親たちが、
「〇〇ちゃん、もっとお手てあげて!」
「こっち見なくちゃ!」
と私の頭越しに指示を飛ばしました。
これは驚きましたね。
先生である私が
「そうそう!」「はい、こっちにいくよー」
と楽しめるように声掛けしているのに、
“間違っているのにちゃんと教えない”という苛立ちのようで、困惑してしまいました。

幼稚園の園長先生にこのお話をしたら、キッパリと「親は子供の邪魔をすることがあるのよ、○時に終わりますのでお迎えにいらしてください、と言って離さないとダメよ」
と言われました。

子供を失敗させたくない親の気持ち

最近入門した5才の男の子。
お母さまには、できていないように見えてもこちらは良しとすることもありますので、長い目で見てください、色々な段階でできることが増えていきますから、
と申し渡しをしてはいたのですが、子供が面白かった、と言えば喜びますが、今日は難しかった、などと聞くと途端に心配になるようで、先日とうとう
「難しいみたいなので、その曲は発表会に出さなくてもいいですか?」
と聞いてきました。
私は、「その日その日でできたりできなかったりはよくあることです。
もしもどうしても嫌だと本人が言ったり、私が無理だと感じればできるものに代えることもできますから、心配しないでください。
まだ時間はたっぷりあります。大丈夫ですから」
と申し上げました。
お稽古のことを決めるのは先生です。
踊る本人と直接コミュニケーションを取って時に試したり、変更したり、冒険したり、単純に楽しめるようにしたりしています。

親はサポートに徹する

親がすべきことは、気持ちよくお稽古に通えるようにサポートすることです。
「今日は難しかった」と言われたら
「次に頑張ればきっとできるよ」
「次のお稽古はきっと楽しい」と前向きになるようにしてあげてほしい、と思います。
そんな話をお母さまにしたら、以前子供がサッカーの試合に出た時(勿論5才以下の話です)、応援しながら”もっとこうしないと!”みたいな指示を飛ばしてしまったらしいんです。
そうしたらのちの試合で本人が出たくない、と言って試合に出なかったとか。
指導している者が怒って言っているのも論外ですが、指導者を差し置いて親が言うことではないですね。
本人は十分頑張っています。
気持ちよくプレーできるように応援してあげてほしい、と思います。
指導するお仕事をしていますと、できないことを許容したり、できるところを褒めるとできないところができるようになる、みたいな方法もわかってきます。

親も学べる機会

自分の子供、と思うとなかなか冷静になれないことも多いとは思いますが、優れた指導を見て親が学ぶことも習い事をする良いことのひとつかも知れません。
私は、子供を大人と同じように見栄え良くできるように固めてしまう指導は、決して子供のためにならないと思っています。
本人は何をやっているのかさえ理解していなくて、ただ先生にこうやれと言われたからやっています、みたいな動きを覚えても、将来良い表現ができるようにはなりません。
先生によっては自分の思い通りに完璧にできないと許せない、みたいな人もいるので、そういう人ほど子供の個性を潰すのだとちゃんと認識してより良い指導者を選ぶことも親の大切な役割であると私は思います。

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ABOUT US
千翠珠煌
13歳よりアクションクラブに8年在籍。 19歳より日舞(古典・新舞踊)を始め、師範名取を経て1998年独立。 創作舞踊公演、舞踊指導等。 2017年千翠流舞を発足、国内外問わず舞踊ショー・イベントなどの活動をしている。