小道具を意識する・舞台を意識すること〜相手に伝えるために〜

日本舞踊を踊る時、お扇子を使うといかにもやっているみたいな、様になると言うか持っているだけで日本舞踊らしく見える、みたいなことはありますね。
ただ実際のところ、持ちさえすれば何とか格好がつくと言うほど簡単なものではありません。
これは慣れと言えばそうなのですが、お扇子の先まで指先のように意識して使える、というところまでいくには、かなり時間を要します。
リュックを背負っている時、背中のリュックまで自分の身体として意識している人はそうそういないですよね。
だから、そんなつもりはなくてもリュックを人にぶつけてしまったりする。
電車内でリュックをお腹側に掛け直して抱くように待ちましょう、と言われるのは、身体の前側の方が目がある分意識し易いからです。
小道具であるお扇子も持ち慣れていないと、握っている手までは意識できても、お扇子の先まで意識できているかと言われれば微妙な所だと思うのです。
その握る手にしても、あまり手を意識して使わない人(わかりますか?)は、棒切れでも握っているように見えたりします。
大袈裟に言うと、”そっと触れる”と”鷲づかみ”の区別ができない人。
えっと思うかも知れませんが、意識できない人って結構いるんです。
ですから、お扇子で指す、と言っても指す方向に手は出ていてもお扇子は微妙に違う方を向いていたり。
上べだけ真似して自分の見ている所を指していない場合さえあります。
意識できているかは見る人に伝わります。
難しいですね、言ってすぐできるわけではありませんから。

舞台に立つ時でも、舞台の空間を自分の意識で満たせるかどうかも重要です。
これも普段から自然にやっていていつの間にかできるようになる、というものです。

実は日本舞踊は1人で舞台に立つことがお稽古でも日常的であるため、日本舞踊を習っている人は割にできるようになっています。
鏡を見て常に踊る、という習慣もないので観客の方へ(お稽古なら先生の方へ)表現しようとする意識を持つことが自然にできるようになります。

いつも狭い空間で踊っていると、広い舞台では意識が広がらず、小さく見えてしまうこともあります。

近くにいる人と喋る時と、道路の向こう側など遠くにいる人に話しかけるのでは意識、というかエネルギーの使い方が違いますよね。
まさにその状態のことです。
学校の生徒たちのダンスなど見ていても、いつも仲間うちで相手や自分の姿だけをすぐ目の前の鏡を見ながら練習しているのでは、と思うことがあります。
舞台は自分の姿は見えません。
目の前にいる大勢の観客、1番後ろの人にまで「おーい!」と声をかけるくらいの気持ちを持って表現しなければ伝わりません。
ただ技術が上達すれば感動してもらえるわけではない。
どう伝えるか、伝わるか。
常に考え、意識していかなければなりません。

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千翠珠煌
13歳よりアクションクラブに8年在籍。 19歳より日舞(古典・新舞踊)を始め、師範名取を経て1998年独立。 創作舞踊公演、舞踊指導等。 2017年千翠流舞を発足、国内外問わず舞踊ショー・イベントなどの活動をしている。