追悼 二代目市川猿翁

歌舞伎俳優 市川猿翁

先日NHKで歌舞伎俳優市川猿翁さんの追悼番組を放送していました。
私にとっては20代で観た「ヤマトタケル」の”猿之助さん”の印象が強く残っています。
ご病気で舞台を降板されてからは、ほとんど表舞台には立たれませんでしたが、自分に厳しい彼のこと、完璧に動けないと出たくないのだ、と勝手に思っていました。
「60代になったらもう動けないと思っていたけど、全然大丈夫だ」とおっしゃっていらしたのを拝見していましたので、本当に動けないのだということが信じられなかったです。
そんな猿翁さんの活躍が番組で振り返られていましたが、もうそれはエネルギッシュで脱帽するしかありません。
私などは表現者のほんの末席にいる者ですが、それでも力づけられるお話が沢山あって、おこがましくも自分が言われている様な気持ちになって、少し泣いてしまいました。
そんな猿翁さんの言葉を少し載せておきたいと思います。

離見の見

夢中になり過ぎず、いつも離れて見る意識、俯瞰して見るということを忘れてはいけない。
自己満足は、観る方に失礼です。
自分に気持ちよく酔っていてはいけない。
常にどう見えているか、どう伝わっているかを意識する、ということです。

沢山感動する

表現する者が感動していないと相手には伝わりません。
人一倍、沢山感動する。
感動する体験を沢山する。
そうすることで人を感動させることができる。

普段の行いが大切

先程のこととかぶりますが、色々なことを体験することが大切。
沢山知ることが大切。知らないと想像できない。
沢山の体験をして、感動して、知ること。
表現する時、どんなものが想像できるか、それが表現の幅を広げる。

静中の動、動中の静

猿翁さんはけれん(派手な演出)で知られますが、稽古は人一倍積んだそうです。
そして、静かな動きの中にも動、大きな心の動きがあり、激しい動きの中にも静かに(冷静に)俯瞰する、あるいは静かな心がある、と言います。

***

どう見えるかいつも意識しているつもりですし、弟子たちにもよく言っていることですが、意識するだけでなく絶え間なく努力されている様子を拝見すると、表現するための裏打ちされた確固たる技術が当然無ければいけない、ということを思い知らされます。
私も何を見ているのかよく想像して、と弟子たちに言っていますが、より豊かに想像し、感動するために普段から様々な体験をする、勉強を怠らない、という表現者としての姿勢も改めて心に刺さり、謹んで実践していきたい、と思いました。

20代の頃何度も足を運んで観た”ヤマトタケル”がNHKでまた拝見できたことも、本当に嬉しいことでした。

ありがとうございました。
ご冥福をお祈りします🙏

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千翠珠煌
13歳よりアクションクラブに8年在籍。 19歳より日舞(古典・新舞踊)を始め、師範名取を経て1998年独立。 創作舞踊公演、舞踊指導等。 2017年千翠流舞を発足、国内外問わず舞踊ショー・イベントなどの活動をしている。