失敗するのが怖い子供たち

時代と共に変化してきた子育て

子育て、いわゆる子供に対する接し方について、自分が子供時代されて嫌だったことはしたくない、とか理想的な育児、理想的な親とはみたいなことが色々情報として入ってきて、変化することは仕方ないことだとは思います。
社会も変化していく訳だし、価値観もどんどん変わっていきます。
でも、現在の育児方針がどのような結果になるか(どんな子に育つか)その答えはまだ先のことです。
今は頭ごなしに叱るような親はそんなに存在しないと思いますし、それはそれで良いこととは思うんですけど…。

褒めて伸ばす子育てが裏目に?

そのせいかどうかはわかりませんが、叱られ慣れていない子が多い、ということは感じています。
それだけでなく、小さな成功をいつも褒めてもらえるので、失敗を非常に恐れている、という傾向の子も多く見受けます。
失敗しても叱られる経験はしていないと思いますが、褒められて当たり前なので、褒めてもらえないことをした=失敗、悪いこと、みたいに受け止めているのでは、という気がするのです。
長年踊りを教えていて体験したことです。
最初に出会った人はもう30年ほど前のことですが、20代の女性でした。
初めてお稽古の体験にいらして、勿論初めてですからにこやかに(?)楽しめるよう教えていたわけです。
でも、基本的に教える立場ですから、動きが違えば「あ、そこはこうした方がいいですよ」的な指導をするわけです。
するとその人は明らかに不機嫌になったんです。
「え、折角一生懸命踊ろうとしているのに、その私を否定するんですか⁉︎」「何でそんなこと言われなければならないのですか?」という…。
こうなっては教えることはできません。
プライドが高いのか?
でも未経験なのにプライドっておかしくないですか?

失敗することは怖いこと?

それからしばらくはそんな人は表れませんでしたが、最近子供にその傾向がよく見受けられるようになりました。
別に「何でできないんだ!」って言ってるわけではなく、「あ、そこはそうじゃなくて、もっとこんな感じ」みたいに指摘すると出来なかった、とショックを受けているのか、泣き出してしまうんです。
ある程度大きくなれば、
「別に叱っているんじゃないでしょ?もっと上手になれるように教えているんだから、今できなくてもいいのよ、練習するために来ているんだから」
「上手になりたくないんだったら教えないけど」
とはっきり言います。
鼻を啜りながら「やる…」とはいいますが…。
それでも教えてもらう、直される、というのはあまり好きではないようです。
付き添いのお母様に聞いても、幼稚園の先生などから、この頃の子供達は失敗を恐れる傾向がある、と聞くそうです。

子育ての理想

確かに頭ごなしに叱ったり、有無を言わさず服従させる、みたいな子育ては時代的にもこの先否定される子育てであると思います。
親もできたことは勿論褒めたいですが、失敗したらいけない、とは言っていないと思うんですよね。
でも、もしかすると失敗したな、という時ちゃんと受け止めて次はこうしてみよう、とか迷惑かけたのなら謝ろうね、とか落ち着いて対処して、失敗してもこうすれば良い、と教えられたらいいのかな、と思います。
失敗を見て見ぬ振りをしたり、別にいいのよ、と何もさせず蓋をしてしまったりすると、親に嫌がられた、いけないことをした、と必要以上に恐れるきっかけになるかも知れません。
そういう私も、こんな事象を体験したから思うわけで、子育ては本当に難しい、ということですね。

 

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ABOUT US
千翠珠煌
13歳よりアクションクラブに8年在籍。 19歳より日舞(古典・新舞踊)を始め、師範名取を経て1998年独立。 創作舞踊公演、舞踊指導等。 2017年千翠流舞を発足、国内外問わず舞踊ショー・イベントなどの活動をしている。