日舞ダンサー千翠珠煌の子育てー幼少期編ー

待ちに待った子供の誕生!

私には娘が一人います。

結婚して8年目にやっとできた子供でした。

それまで簡単に考えていた出産がこれほど大変なこととは思ってもみませんでした。

まるで8年かけて成長し、生まれてきたような気がして、無事に生まれてくることは、奇跡なんだと心底思いました。

愛おしいと思うと同時に、「子供は授かりものではなく、預かりもの」

とどこかで聞いた言葉が、心に刻まれていました。

恐らく子供を溺愛して所有物の様にしてはならない、というどなたかの忠告だと思いますが、その通りだと思います。

私の両親は古典的な(?)考えの持ち主で、早く結婚しない、就職しない、単なるお稽古事を仕事にしようとする私の行動を ことごとく否定してきました。

やってみよう、と言うだけで「できっこない」と否定するのです。

小さいころから肯定された経験が無かったせいだと思ってるのですが、恐らく、そんな自分を認めてもらいたくて、はたから見て突拍子もないことに挑戦してきたのかなと、今は思います。

そんなわけで私は、生まれてきたこの子の成長を邪魔することなくお手伝いしなければ、と強く思いました。

子育ての環境の整え方

世間的価値観、先入観が全くない子供たちは、予期できないほど千差万別の反応を見せて私たち親を楽しませてくれますね。

私たち夫婦は、この無垢な存在になるべく既成のものを与えないことにしました。

できる範囲ですので、もちろん限界もありますが、自然の中へは頻繁に連れていきました。

自然公園、森林、動物園、水族館。どなたも行かれますよね、きっと。

その辺は実は私より主人の方が、山奥で育った山岳民族なので(笑)私も一緒に刺激を受けました。

土のにおい、水の音、風、葉、虫、花。人間の想像をはるかに超える刺激がたくさんあって、想像力が豊かになるのではと思います。

あとは、子供が親を選んで生まれてきた、と思って自分が好きなことを子供と一緒に楽しもうと思いました。

歌ったり、踊ったり、絵本もよく読みました。私は小さい頃お絵かきが大好きだったので、お絵かきの楽しさも教えて上げたいと思いました。

お絵かきに関しては、「お母さん、描いて」と言われても、「○○ちゃんの方が上手だから、描いて」と私は描きませんでした。親の絵を見てまねすると、その子のオリジナリティが出せなくなると考えたからです。

既成のおもちゃは、ジジババが買ってきちゃったりしましたが、基本家にあるもので手作り。

何でも一緒に作りましたが、そのうち教えなくても一人で折り紙をくしゅくしゅ折って「くまさん!」「ジュウチュ!」と作ってくれるようになりました。

そして、ああ、環境なんだな、と思ったこと。

テレビでもなんでも、音楽が聞こえると踊りだす。踊りだす、というか”私は踊らなければならない”みたいな使命感をにおわせた顔つきで踊るのです。

私は子供が2歳になるまでは、踊りを全く休んでいたので結構な驚きでした。

歌ってあげる時多少手を振って踊っている?感じになったり、子供が昼寝している間にちょっと踊ったりはしましたが。

まあでも、親が好きなことは恐らく子供には確実に伝わりますね。

だから、子供にやらせたい、と思ったらまず親もやって見せたり興味を持ったりしないと。と私は思います。

だから、子供を育てる環境って親が自然にできることを一緒に楽しむってことじゃないでしょうか。

これから成長するために必要な3つのこと

子供が将来どんな道に進むのか、いろんな可能性がある時、今は色んな選択肢があって親としては非常に悩むところです。

私は様々な分野のすべてにおいて基礎となるものは何なのか、と考えました。

勉強の方でも、運動の方でも、芸術でも。それは、

1.想像力

創造力でもあります。発見、ひらめきは何事においても必要と考えます。

2.集中力

どんなに才能があっても継続して努力できる集中力が無ければ成し遂げられません。

これは、私が集中力があまりなくて苦労したので、実感しています。

3.感性

想像力に通じますが、心豊かでないと、芯の部分で本当に理解できません。

ミュウジシャン同士が語らなくてもお互いに音を合わせた瞬間にわかりあえる、みたいなことです。うまく言えないんですけど。

 

ですから、幼少期に十分愛情をもらい、子供らしく遊んで、健康に育てば、のちに彼らが自分で興味を持って進みたい道を見つけ、自然に歩んでいける、と私は信じています。

親も人生の先輩として、しっかりと歩んでいかなければ。

うかうかしていられません。

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ABOUT US
千翠珠煌
13歳よりアクションクラブに8年在籍。 19歳より日舞(古典・新舞踊)を始め、師範名取を経て1998年独立。 創作舞踊公演、舞踊指導等。 2017年千翠流舞を発足、国内外問わず舞踊ショー・イベントなどの活動をしている。