表現系スクールには日本舞踊の授業がよく見受けられますが、往々にして伝統芸能”も”一応入れておきましょう、みたいな印象を受けることがよくあります(あくまで私の印象ですが)
あるダンサーさんが「あゝ、大学で日舞の授業、ありましたよ。藤娘教わったかな…」とおっしゃいましたが、それ以上のことは何も話されませんでした。
舞踊科では洋舞が中心で週に一度くらいは日舞体験した、みたいな感じのようでした。
私と日本舞踊について話し合う様子もなく、教わった、という事実だけで、そこからダンスと日舞の関係性とか汎用性とか、身体の動きの根本的な違い、或いは類似点など考えることは無かったようです。
私はこの辺りのことは授業で必ず教えています。
表現をする人なら一見違う動きでも、その仕組みを考えたりすることは大切だと思うからです。
私が学校で教え始めた時の書き込みを発見しました。
初めて学校で教えることになって緊張している様子がよくわかります笑
以下にその全文を載せます。
『私が、東京表現高等学院MIICAで教え始めて2回目の冬を迎えます。
学校創立2年目にお声がかかりました。
スタート前にお話しした、当時中心となっていらしたO先生とは日舞を含めた教育方針で大いに盛り上がり、学校で教えるのが初めての私にとても期待してくださいました。
”入学式、オリエンテーションには是非来てね!”
”基本は変わらないんだから、ボカロでもロックでもこれでも日舞なんだ!って新しい体験をどんどんさせてやってほしい”
O先生が導いてくれたこの場所で、O先生の方針は正しかったと証明しなければなりません。
まあでもなんだかんだ言って、大勢の生徒を相手とするのはやはり想像をはるかに超えていて、簡単ではない、も事実、楽しいも、、、やっぱり楽しいですね。幸せなことだと思います。
この場所を、大切に、一生懸命に務めようと思っています。』
O先生は日本舞踊も学ばれていた役者兼演出家の方で造詣が深く、日本舞踊を単なる伝統芸能の体験とは捉えていませんでした。
役者には日本舞踊は必須である、ということは以前からよくおっしゃっていらしたようですが、実際お話して、私がやる創作活動にも大いに興味を示して、生徒たちにもそんな貴重な経験をさせて欲しい、と言ってくださったのです。
私が教え始めた頃にO先生は退職されてしまったので私は先生のおっしゃることが正しかったと証明しなければ、と余計に使命感?を持って臨んだ笑という感じです。
そうだった、これだけ期待していただいたんだった、とあの頃の緊張を思い出しました。
大勢の生徒たちを教えることも大分慣れてきたと思う一方、だからこそ改めて丁寧に、謙虚に取り組んでいかなければと思うのです。
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