洋楽は拍子、邦楽は呼吸を合わせる。

10代の初めからアクションクラブで身体を動かしていた私にとって、日舞を始めたのが幼少からでなかったとは言え、振付自体を覚えることはそんなに難しいことではありませんでした。

とは言え、厄介だったのは三味線の”ノリ”です。

割にリズミカルな曲もありますが、邦楽には”語り”に近いものも多く、同じ拍子で刻むわけではありません。

生演奏の古典曲などは、レコード(古い⁉︎)で聞いていた曲なのに、まるで別の曲に聞こえる。

今まで慣れてきた音楽の”拍子”とまるで違い、理解の範ちゅうを越えています。

そこで、長唄を習うことに。そこで私は驚くべき事実を知ることになります。

邦楽の演奏に指揮者はいません。

唄う方と三味線方が並び、中央で唄と三味線が隣り合っている方たち、(立て、と言うそうです)その方たちのノリに文字通り息を合わせて演奏し、唄っているのです。

拍子が決まっていれば、恐らく演奏に合わせて(演奏に乗って)唄うのだと思いますが、邦楽では唄に三味線が合わせます。

これは想像しなかったことでした。唄の呼吸に合わせて演奏がなされていたのです。

そして、今では楽譜も当たり前にあって、練習したりしますが、基本口伝。唄う人、あるいは流派によって唄い方やノリが違い、それがわかる三味線方が、唄に寄り添い、あるいは気持ちよくリードして素晴らしい演奏がなされていくのです。

とすると…。それまで師匠には「よく三味線の音を聞いて」とか「三味線に合わせて」と言われてきましたが、唄い方やノリに合わせて自在に踊れると自然に三味線に合うというのが正しく、究極にその曲を理解し、曲を表現することになるのでは…。

こう解説すると、やはり邦楽は難しい、みたいになるとは思いますが、実は日本人なら割に理解できる”呼吸”です。

めでたい席で全員で合わせる手締め。あの”いよーっ”の掛け声で全員の手が微塵の乱れも無く合わせられるのは日本人独特のリズムだと言います。

踊るときも、演奏者の呼吸に自然に合わせるようになっていきます。

面白いことに、自分が唄方に合わせて呼吸していると気づいたのは、現代音楽に初めて振付した時でした。

振りは日舞の技術なのですが、拍子は勿論きちんと決まっていて、テンポが速かったせいもありますが、途中で苦しくなりました。気づいたら息継ぎができていなかったのです。

息を吸うタイミングが無く、無意識にずっと息を止めて踊っていたのです。

当たり前ですが、息を吸ってはくタイミングで唄が流れていくわけではないので、息継ぎができなかったという…😅

長年邦楽を踊ってきた結果、ちゃんと邦楽の息に合わせられるようになってきたんですね。

もしも皆さんが少しでも興味を持ってくださったなら、日舞と共に是非三味線など少しでも勉強されることをお勧めします。

より深く邦楽を理解できるようになって、きっと楽しいですよ。

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