名を継ぐ意味

日本では、名前を継いでいく文化がありますね。
よく聞くところでは歌舞伎役者。
○代目尾上菊五郎、などと名乗ります。
陶芸などでも、古くから伝わる陶芸家の名が継がれているのを見たことがあります。
有名になれば名前は立派な看板になるわけで、1から自分の名を売るよりは楽かも、と安易に考えてしまいますが、名前が大きければそれなりに良いことばかりでなく、辛い面もあるかと想像します。

日本舞踊では、名取と言って流派の苗字をいただくことでそれなりの技術というか、芸を認められる仕組みがあります。
私は最初あまり興味はありませんでしたが、名取試験のために頑張るのは勿論なんですが、名取になると、やはり一段、二段と上達することは良くあることとは思っていました。
「あれで名取?」と言われたくないからよ、と師匠は笑って話してくれましたが、正確に名前を継ぐという意味では少し違いますが、名前をいただくことでそれに追いつこうとする意思は確実に芽生えることは容易に想像できます。
ところで、代々継いできたわけでなくても、当人の素晴らしい芸で所謂一代で名を高めた方もいらっしゃいます。
そういう方の場合(勿論代々継いだ方でもそうですが)その芸風はその人ならではの独自の、そして恐らく継ぐことができないような”個性”というか、そういったものを強く感じます。
そういう場合、弟子が安易に継いでもいいものかと少し疑問にも感じます。
技術や芸、もしかしたらソウルも受け取っているだろうことは理解できますが、でも当人とは違うわけで。
この場合はその人の弟子である、ということは言ってもいいと思うんですが、名前をそっくり受け取るのはどうなのかなと。
まぁ歌舞伎役者などの場合、○代目はこんな人だった、みたいな風に伝わったりするので、違ってもその人なりにその名前の大きさに見合った活躍ができればそれで良いのかも知れません。

ところで、私は最初修業した流派で師範名取まで取りましたが、独立してからはしばらく本名に近い?芸名で活動をしていました。
私はそれで良いと思っていましたが、弟子が増えて”何か名前が無いと説明しづらい”との声を受けたため流派を立て、家元を名乗ることにしました。
この時、自分でも不思議なんですが
“しっかりしなくちゃ”
という気持ちになったんです笑
こだわりがあったわけでもないし、今までいい加減にやっていたわけでもないのですが、たかだか”名前”にこんな影響があるんだ、と実感して我ながらおかしかったです。
もしかしたら未だに名前を継ぐ意味は理解できていないのかも知れませんが、理屈でなく精神的に影響がある、確実にある笑
とは思うようになりました。
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千翠珠煌
13歳よりアクションクラブに8年在籍。 19歳より日舞(古典・新舞踊)を始め、師範名取を経て1998年独立。 創作舞踊公演、舞踊指導等。 2017年千翠流舞を発足、国内外問わず舞踊ショー・イベントなどの活動をしている。