“純正舞踊家”ではない
私は幼少から日本舞踊を習ったわけではありません。
当然親も日本舞踊など殆ど知らない。
子供の頃はピアノとお習字。
13歳からアクションクラブ。
10代後半から(年齢をはっきり言うと歳がバレる笑)日本舞踊を勧められて始めました。
15年程古典と新舞踊を学び、師範名取を経て独立しました。
この独立も、踊るのが楽しくなくなったため。
幼少から日本舞踊に触れていない私は、興味を持って踊っていたものの流派のお仕着せでは飽き足らなくなってしまいました。
新舞踊専門の流派もありますが、演歌とか大衆演劇に近い踊りも多く、踊りたい曲はありませんでした。
誰か作ってくれないかなーなんて思った時期もありましたが、結局自分でやるしかない、と腹を括ったという感じです笑
創作は手段ではない
日本舞踊をメジャーにしたい、と志を持って流行の曲などに振付する人は、若い人を中心に結構いるのですが、たいがい幼少の頃から古典を習っている人が多く、(まぁだから基本がしっかりしていて現代曲を踊ってもしっかり日舞になるのですが)
やはりしばらくすると古典に戻る人が多いというか、最終的に古典を見てほしくて敷居を低くしたいという手段にしている印象があります。
つまり何が言いたいかと言うと、創作そのものを専門にずっとやっていく人はそんなにいない、ということなんです。
私の場合は、古典も好きですが飽きると言うか…笑
他のロック、ポップス、ボカロ、クラッシック、ワルツ、何でもそうなんですが、ひとつのジャンルだけというのは私自身飽きてしまってダメなんです笑
で、興味が持てる、気にいる曲に出会えれば振付する、を延々と繰り返していつの間にか独自路線、という感じなんです。
まぁ自由な分柔軟に動きを研究できたのも表現手段を広げるために大きなプラスになった、とも考えています。
どんな動きをしても誰にも叱られないので笑
相手にされない私
これはもう仕方ないと思ってはいますが、こうなると観てもらうのは難しいですね。
日本舞踊だと思っていても日本舞踊界では誰も相手にしてくれません笑
日舞の技術を使った踊り、ということで、自由に踊っているコンテンポラリーダンスの世界を覗いたこともありますが、洋舞の技術ではないので案外理解してもらえません。
ですので、私への評価は弟子と身内と観客の皆さんの感想のみ、と言っても過言ではありませんでした。
所属する団体も、出られるコンクールも無く、知ってもらう、観てもらう、評価をいただく機会が全く無かったのです。
ただ、良いこともあって、観に来てくれるお客様は、身内だったり弟子達だけでなく、純粋にファンとして楽しみに来てくださる方がいて、その数が年々増えていることが何にも変え難い幸せです。
踊りを興行にする
私の踊りを発表する舞台は必ず有料にしてきました。
これはお金をちゃんといただく踊り(舞台)を作る、という私の覚悟です。
たった1人で初めて、最初は20人弱の近所の方が来てくださって、その方たちが”良かった”とご友人を誘ってまた観に来てくださって。
その繰り返しが現在に繋がっています。
今は私だけでなく、弟子達もいますしゲストの方にも協力いただき、恵まれていることに感謝しています。
観客ファーストの舞台
古典の舞台に比べれば本当にささやかな舞台だと思いますが、皆さんが楽しんでいただけるように、それを一番に考えてやってきました。
独立して間もなく30年になりますが、振付した曲も500に届こうとしています。
違うジャンルの方々から認めていただけることも増えてきました。
創作活動を続けてこられたことは誇りです。
…ってそんなに自信満々ではありませんが笑
これからも観る方に少しでも楽しんでもらえる舞台を作っていきたいと思っています。
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