振り渡しは思い渡し

今日は約1年ぶりの出演、氏神一番プロデュース第53回ジャポネスクルーのライブがあります。
前回に引き続き和楽器メタルプロジェクトとのコラボ出演になります。
今回彼等の演奏では、新しい曲が2曲披露されますが、その内の1曲「春の海メタル2023」は振付・踊り共に初披露です。
この曲は2023とある通り、昨年お正月に公開された春の海のメタルアレンジですが、我々の夏恒例の舞台、千舞祭で披露いただきまして感銘を受けた曲です。
アレンジと言いながら彼等のオリジナリティが良く出ていて、稀に見る傑作と言っても過言ではないと思っています。
ただ、傑作なんですが、踊るにはとっても難しい曲で💦
踊ってみたいけど…いや踊れるの？みたいな笑
それでも梓渚が”狐面で踊ってみたい”と言ったことから、イメージを膨らませて振付することになりました。
振付はこの曲のイメージを的確に表現できるのか、だいぶ悩みましたが、何とか上手くいっている？と思います。
今回千翠梓渚1人で踊りますが、彼女のキレの良さが彼等の演奏にとても合っていると確信しています。
ただ、曲はハードなだけでなくかなりドラマチックな展開なんですね。
ですから後半綺麗に踊る梓渚に
「息が詰まるほどの桜吹雪の中で踊って」
と伝えました。
もう泣きたくなるほど感動的なんです。
これは私の感覚ですが、尺八や琴の演奏が、生身の音が、そうさせていると思っています。
だから単純に綺麗に踊るのではなく、桜の花びらが息苦しいほど舞う中で、その感動を見せてほしい。
そう伝えて、その感覚をしっかり受け取って踊ってくれる人がいるということは、とても幸せだと私は感じています。
振りを渡す時はただ振りの順番を教えるのではなく、その思い、イメージを渡すこと。
そして演者が一番良い状態で表現できるように演出していくことが大切だと思っています。