目に見えない基礎と努力

芸能関係に近い方に接する機会が多いこともあり、活躍されている方ほど日々の努力、向上心を持って過ごされているのを目の当たりにします。
夢を持って頑張る若い人たちとも接する機会が多いので、少々うるさいことも言ってしまいます笑
どうしても表に見える華やかな部分に目が行きがちなんですね。
確かにアイドルなどは若くて、可愛ければ何とかなる雰囲気はありますが、やらなければならないことを自覚してやっていける人ならば、若さ可愛さだけで通用しなくなってもずっと残っていける、活躍していけるんですね。
今指導している高校生にも、よくそんな話をします。
例えるなら、新体操のリボン。
リボンを綺麗に操るのは手元のスティックです。
人で例えるならスティックが基礎になる身体。
ここがしっかりしていれば、リボンの先端までしなやかに表現できます。
でも、あなた方がやっているのはリボンをいかに動かすか。
そのためにリボンの動きをリボンだけで何とかしようとしている。
2メートルあるリボンを鍛えて様々な形にしようとしている。
これは膨大な力が必要で、しかも応用は効かず形が変わるたびにそこまでの動きを覚えなければならない。
若いうちなら力ずくでできるかも知れないし、全力でこなした満足感はあるかも知れない。
しかしながら形や動きは無限にあり、体力も限界がある。
きちんと基礎である”スティック”の部分(身体の使い方)がしっかりできるようになれば、最小限の力で最大の力と動き、表現ができます。
効率よく動く方法が身につけば、年齢関係なく、むしろ表現は年数を重ねるほど深まります。
若いうちはどうしてもリボンの華やかな動きに目が行きがちですが、本質を見極め基本を身につける努力ができれば、世界は何倍にも広がります。
基礎的で本質的に有効な身体の動かし方の訓練は地味ではありますが、是非若いうちから目指したいと思った人なら実行してほしい。
スタートが早ければ可能性はもっと広がります。